アルバイトしながら公認会計士を目指す|勉強時間と収入を両立する第3の選択肢

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「勉強時間をもっと確保したい。でも、完全に仕事をやめるのは経済的に難しい」

公認会計士を目指す社会人が直面しやすい、この悩みに対する選択肢のひとつがアルバイトへの切り替えです。

フルタイムで働きながら勉強を続けるか、仕事を辞めて勉強に専念するか。この二択で迷っている方も多いと思いますが、「収入を確保しながら勉強時間を増やす」という第3の道として、アルバイトという選択肢があります。

この記事では、アルバイトしながら公認会計士を目指す方法と、その際に意識すべきポイントを解説します。


なぜアルバイトという選択肢が生まれるのか

公認会計士試験は、合格までに必要な勉強時間が3,000〜5,000時間とも言われる長期戦です。社会人受験生にとって、勉強時間の確保は最大の課題のひとつです。

フルタイム勤務を続ける場合、仕事の疲労や残業で勉強時間が削られやすく、長期化しやすいという現実があります。かといって仕事を辞めると、収入がなくなることへのプレッシャーが生まれます。

アルバイトはその中間の選択肢です。

フルタイム勤務アルバイト勉強専念
勉強時間少ない中程度多い
収入安定部分的に確保なし
経済的プレッシャー低い中程度高い
時間の融通きかないきかせやすい自由
スキル・経験値積みやすい会計系なら一定評価・一般はほぼなし該当なし

アルバイト先を選ぶ基準:最優先は「勉強しやすい環境」

アルバイト先を選ぶ際、もっとも重視すべきは勉強時間を確保できるかどうかです。

公認会計士試験に合格することが最優先の目標である以上、アルバイトはあくまでその手段です。収入を得ながら勉強時間を守れる環境かどうかが、選ぶ基準の中心になります。

具体的には以下の点を確認してください。

  • 勤務時間・シフトの融通がきくか(試験前に休みを取れるか)
  • 勤務場所が通いやすいか(通勤で体力を消耗しないか)
  • 精神的な負荷が少ないか(仕事のストレスが勉強に影響しないか)

また、以下のような働き方は避けた方が無難です。

深夜帯のアルバイトは生活リズムが乱れやすく、睡眠の質が下がることで勉強の集中力や記憶定着に直接影響します。収入のためとはいえ、勉強の土台である体調管理を崩しては本末転倒です。

肉体労働も注意が必要です。適度な運動として捉えられる面もありますが、強度の高い肉体労働は疲弊して勉強に向かえなくなるリスクがあります。帰宅後に机に座れる体力が残るかどうかを基準に判断してください。

💬 著者コメント

私自身はフルタイムで働きながら合格しましたが、会計事務所や監査法人でアルバイトをしながら受験勉強を続けている人もいます。共通しているのは、「勉強時間を削られない働き方を意識して選んでいる」という点です。


会計系アルバイトと一般アルバイトの違い

アルバイト先として大きく分けると、会計系一般の2種類があります。

会計系アルバイト

会計事務所・税理士法人・監査法人などでのアルバイトです。

記帳補助・データ入力・資料整理といった業務が中心ですが、実務の現場に触れることで、勉強で学んだ内容が実際の業務にどう使われるかを体感できます。合格後のキャリアをイメージしやすくなるという利点もあります。

また、監査法人によっては受験生を対象としたアルバイト採用を行っているところもあります。試験勉強の内容と業務の親和性が高く、モチベーション維持にもつながりやすいです。

一般アルバイト

カフェ・コンビニ・事務補助など、会計と直接関係のないアルバイトです。

求人数が多く、シフトの融通がききやすいものを選びやすい点が利点です。「勉強との両立」を最優先にするなら、業務内容よりも時間の融通と精神的な負荷の少なさで選ぶのが合理的です。

会計系アルバイト一般アルバイト
実務経験積みやすいほぼ積めない
時間の融通事務所による選びやすい
勉強との親和性高い低い
求人数一般より探しにくいが一定数あり多い
合格後の就職評価加点になりやすい(特に税理士法人・会計事務所)ほぼ評価されない

ただし、実務経験を積むことが主な目的であれば、アルバイトより正社員として働く方が得られるものは大きいです。 アルバイトはあくまで「収入を確保しながら勉強時間を守る」ための手段と割り切って考えてください。


注意点:長期化と年齢リスク

アルバイトへの切り替えは有効な選択肢ですが、長期化には注意が必要です。

公認会計士試験は合格まで数年かかることも珍しくありません。アルバイトの状態が長く続くと、正社員としての職歴の継続性が弱まり、合格後のキャリアに影響が出る場合があります

また、年齢も重要な要素です。ただし、ここで注意してほしいのは**「合格後の就職での年齢リスク」より「合格できないまま年齢が上がるリスク」の方がはるかに大きい**という点です。公認会計士資格は取得できれば年齢をある程度カバーできる力がありますが、合格できなかった場合のリスクはより深刻です。「いつまでにアルバイト状態を終わらせるか」という見通しを持っておくことが大切です。

年齢別に整理すると、20代であればアルバイトへの切り替えは比較的リスクが低いです。

30代の場合は慎重に考える必要があります。 アルバイト状態が長引いて不合格のまま年齢が上がることが最大のリスクです。

会計業界での実務経験がある人であれば、「短期で決める」覚悟を持ったうえで、貯蓄に余裕があるなら専念、収入確保が必要なら会計系アルバイトという選択肢はありえます。会計業界は人手不足なので、ブランクが1〜2年程度であれば不合格でも再就職できる可能性は比較的高いです。ただし長期化すると話が変わってきますし、実務経験が少ない場合は即戦力として評価されにくく、再就職のハードルが上がります。会計業界での経験がある程度蓄積されているかどうかも、この選択をする際の重要な判断基準です。

一方、会計業界の実務経験がない30代が正社員を辞めてアルバイトに切り替えることはリスクが高いです。 ここでいう「未経験」とは会計業界での経験を指します。

別業界での経験がある場合は、不合格でも元の業界に戻れる可能性はありますが、ブランク期間の説明が必要になります。全く関係のない業界出身の場合はさらに注意が必要で、不合格になると受験期間がキャリア的に無駄になるリスクがあります。会計業界にも入れず、元の業界でもブランクがマイナスに働く可能性があるためです。

会計業界の実務経験がない30代は、正社員のまま勉強と両立することを基本に考えてください。勉強時間を確保しやすい職種については、公認会計士の勉強と仕事を両立できる職種3選で詳しく解説しています。

💬 著者コメント

アルバイトへの切り替えは、状況によっては合理的な判断です。ただし「とりあえずアルバイトにして様子を見る」という曖昧な状態は避けてほしいです。収入と勉強時間のバランスをどこに設定するか、いつまでにこの状態を終わらせるかを、切り替える前に整理しておくことをおすすめします。

アルバイトの探し方

会計系アルバイトを探す場合

会計事務所・税理士法人のアルバイト求人は、会計業界に特化したサイトで探す方が、受験生への理解がある事務所の求人を見つけやすいです。

  • CPA Jobs:CPA会計学院グループの会計・ファイナンス人材特化型求人サイト。受験生向け求人や時給制のパートタイム求人も掲載されている
  • 会計求人プラス:会計業界特化の求人サイト。パート・アルバイト専用ページがあり、受験生への理解がある事務所の求人を探しやすい
  • アカナビ:会計事務所・経理専門のパート・アルバイト特化サイト。週3日・扶養内など柔軟な条件の求人が多い

一般アルバイトを探す場合

Indeedやタウンワークなどのメジャーなサイトでシフトの融通がきくものを探してください。会計との関連性より、勉強時間を守れる条件かどうかを優先して選んでください。


アルバイトへの切り替えが向いている人・向いていない人

向いている人

  • フルタイム勤務の疲労・残業が勉強の大きな妨げになっている人
  • 完全に無収入になることへの精神的プレッシャーが強い人
  • シフト調整で勉強時間を計画的に確保できる自信がある人
  • 合格までの見通しと、アルバイト終了の期限を明確に設定できる人

向いていない人

  • 現職のまま勉強時間を確保できている人(切り替えるメリットが薄い)
  • 実務経験を積むことが目的の人(正社員を選ぶべき)
  • 長期化した場合の年齢・キャリアリスクを許容できない人

まとめ

アルバイトしながら公認会計士を目指すことは、「勉強時間と収入のバランスをとる」という観点で有効な選択肢です。

選ぶ際の基準は、会計系かどうかより時間の融通と精神的な負荷の少なさを優先してください。会計系アルバイトは実務に触れられる利点がありますが、何より試験合格が最優先です。

「フルタイムか専念か」という二択で悩んでいる方は、この第3の選択肢も検討してみてください。

仕事との向き合い方全般については、公認会計士を目指すなら仕事は辞めるべき?|両立vs専念を実体験で比較も参考にしてください。

💬 著者コメント

「どの働き方を選ぶか」よりも「選んだ環境で勉強時間をどれだけ守れるか」の方が、合否に影響します。働き方の選択はあくまで手段です。どんな状況であれ、試験に向き合う時間を確保することが最終的な目標であることを、忘れないようにしてください。


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